今秋も国内出張ラッシュです。荷物が多いので若いスタッフが同行することが普通になりました。研修も兼ねて可能な限りいろいろな場所を見学するのも恒例となった感があります。
今回の出張先は福井。越前竹人形の里を見学しました。
越前竹人形は、師田保隆氏と弟の三四郎氏が昭和27年頃から試作研究を始め、昭和30年頃に福井県の新しい民芸品として確立したものです。その越前竹人形を芸術作品として完成させたのが、師田保隆氏の長男・黎明氏です。左:越前竹人形の里前にて。
越前竹人形工房
竹人形工房入り口。
同工房内。
作業実演コーナー。
竹細工作業光景。
同上。
竹の特性を活かしたと思われる精緻な作業に驚きました。
師田保隆氏作のバイオリン。
このバイオリンは太平洋戦争に従軍した師田保隆氏が、当時のソ連によりシベリア抑留された折、収容所で廃材を利用して作成したものだそうです。彼はこのバイオリンで自作曲「帰還の喜び」を演奏。ボディ内部にはそれを記念して「MOROTA,1947.7
エラブカにての作」(エラブカは彼が抑留されていた収容所名)と刻まれているとのこと。
素材となる各種竹の展示。
竹人形。
師田黎明氏達の作品展示場。
同上。
右:師田黎明氏作の「良寛さん」。
竹でここまで細工できるのかと大変感銘を受けました。