今回訪英の第一の目的は、「ボナムス(Bonhams)」の楽器オークションに参加することでした。
Bonhamsは、Walter BonhamとThomas Doddにより1793年に創立されました。現在では、残存する数少ないジョージ王朝時代からのオークションハウスとして有名で、世界最古かつ最大規模を誇ります。美術、アンティークを始め70以上のカテゴリーを扱い、楽器オークションも世界的に有名です。
オークション会場入口
ロンドンのボナムス(Bonhams)は、New Bond Streetにあります。今回の楽器オークションは5月17日、13時から17時の間で実施されました。
オークションに参加するためには、事前参加申込みが必要です。その上で、会場で身分チェック(パスポート等で本人確認)・与信チェック(所持金やクレジットカードの確認)が行われます。チェックをパスするとナンバー札が交付され、オークションに参加できるようになります。なお、落札した楽器は自分で全ての配送手続きをしなければなりません。複数の楽器を落札する時は、予め日本への配送段取りを決めておく必要があります。
オークションでは、目当ての楽器を静かに競り合うような緊張した雰囲気が漂っていました。今回はANTONIAZZI
ROMEOのバイオリンや、LAMYのチェロ弓など、目当ての楽器のほとんどを無事落札することができました。
内覧会(Viewing)の様子
オークションに先立ち、5月13日から17日午前中までの間、内覧会(Viewing)が行われました。オークション参加者達はこの期間、出品されている楽器を吟味、落札目標とする楽器を決めます。楽器は試奏できます(試奏不可のものもあり)。私達は14日・15日・17日午前の3回参加。
実はあるバイオリンに興味を惹かれたのですが、日を変えてチェックするうちに3ヶ所虫食い跡を発見してしまいました。結局、この楽器を入札するのは中止。このように、内覧会でじっくりと楽器を吟味することがとても重要なわけです。
オークションカタログ
カタログには、出品されている全楽器の詳細説明(ラベル、年代、サイズ、状態等)と予想落札価格が記載されています。
参考:「サザビーズ(Sotheby's)」楽器オークション(2004年3月30日)のカタログ。
この時は、GIOVANNI BATTISTA GUADAGNINIのバイオリンが出品されていました。