備考
証明書 : Stepan Soultanian
ロジャー・ロッテがミルクールで1965年頃に製作した弓、高い操作性とバランスの良さが魅力です。
1922年8月5日生まれ。1989年11月13日に亡くなりました。偉大な弓製作者・Francois Lotte(1889-1970、フランシス・ロッテ)の息子で、1935年からミルクールの父親の工房で修行を始めました。1940年に父親の主たる共同制作者となり、1960年に父親が引退するまで共に働きました。父親の工房を継承。1979年から1981年までミルクールの弦楽器製作学校で、弓製作の教授を務めました。1989年にミルクールで亡くなりました。
Francois Lotte(1889-1970、フランシス・ロッテ)
20世紀のミルクールを代表する弓製作者(Archetier・アルシュテール)の一人です。ミルクール生まれ。父Georges Lotteは弦楽器製作者で、J.B.VUILLAUME工房の下請けもしていました。Francois Lotteは、1919年に高名な弓製作者・Emile Auguste Ouchard(1900-1969)の姉と結婚しました。BAZIN工房で修行を重ね、1922年頃からCUNIOT-HURY工房(Eugene Cuniot、1861-1910)の工房で働きました。1925年頃、CUNIOT-HURY工房を出て別の弓製作者と共同経営の工房を開きましたが上手くいかなかったようです。1926年に彼単独の工房をミルクールで開きました。1956年、息子Roger Francois Lotteに工房を譲り、1960年に71歳で引退しました。1970年3月、81歳で亡くなりました。彼は大量に弓を作りましたが、その中には非常に優れた作品もあります。