備考
BEARE社がHILL工房に製作を委託したものの一本で、
これらについてはヨーロッパでは通称Hill-Bowとして知られているものです。
W.E.HILL&SONS
1880年から1992年まで続いたロンドンの弦楽器・弓製作工房です。「William Hill & Sons」あるいは「William E. Hill & Sons」という名でも知られています。多くの優秀な製作者がこの工房で働き、Hillsは弓製作工房として(バイオリンやチェロなど弦楽器製作でも同様)非常に有名でした。
なお数種類の刻印がありますが、製品ランクの高い順にW.E.HILLS&SONS、HILL&SONS、HILLと刻印が使い分けられています。
また、製作者を示す印がつけられているものが多いです。(下記参照)
Arthur Scarbrow(?-?) チップ底面に数字の0
Arthur Copley (1903-1976) チップ底面に数字の1
Edgar Bishop (1904-1943) チップ底面に数字の2
Albert Leeson (1904-1946) チップ底面に数字の3
Leslie Bailey (1919-?) チップ底面に数字の4
Arthur J Barnes (1888-1945) チップ底面に数字の5
Arthur Bultitude (1908-1990) チップ底面に数字の6
William Watson (1930-) チップ底面に数字の7
Malcolm M Taylor(?-?) チップ底面に数字の8
Arthur Brown(?-?) チップ底面に数字の10あるいはローマ数字のX
William C Retford (1875-1970) チップ底面に点が1つ
William R Retford (1899-1960) チップ底面に点が2つ
Frank Napier (1884-?) チップ底面に三つ葉模様
Sydney Yeoman (1876- 1948) ヘッド接合面の下部に1本の刻み目
Charles Leggatt (1880-1917) ヘッド接合面の中央に二本の刻み目
William G Johnston (1860-1944) ヘッド接合面に1904年前までは下向きの刻み目
1904年以後は水平の刻み目
Sam Allen (1838-? ) 印無し
William Napier (1848-1932) メーカ名刻印無し
James Tubbs (1835-1921) W E Hillの刻印(二つあるものも見られる)